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地域内循環農業推進事業

最終更新日:
(ID:2426)

【事業の背景】

 本町は400年の伝統をもつ全国屈指の「やきものの町」として栄えてまいりました。全国の一般家庭で使われている日用食器の約13%は波佐見町で生産されています。町内には陶磁器に関する約400の事業所があり、町内の約2,000人が窯業関係の仕事に携わっています。

 一方、本町は農業の近代化にも力を入れ、県営圃場整備、農村総合整備モデル事業なども長崎県下で第1号として実施しました。現在水田面積(水張)520haのうち約9割の区画整理されており、大型農機による作業とライスセンターを結んだ米麦大豆一貫作業体制が確立されています。これによって生じる農家の余剰労働力は、地場産業である陶磁器関連産業への就労と結びつき、農工一体となって発展を続けてきました。

 更に、近年は観光スポット西の原や波佐見焼の人気とともに観光客数も増え、年間100万人の観光客が訪れる町となりました。窯業、農業の2代産業に加え、観光業を第3の柱になるよう諸施策を行っているところです。

 そのため、波佐見町は、窯業や農業、観光業が共存する地域であり、これらを有機的に連携させることで持続可能な地域経済を構築することが求められています。

 

 波佐見焼の特徴である安定した大量生産を支える技術として石膏型を利用した成形技術が戦後本格的に普及し、波佐見焼は高度成長期の景気に支えられ産地として大きく飛躍していきました。しかし、この石膏型は100回程度使用すると寿命を迎え、最近では年間500t規模の廃棄が発生しています。この廃石膏について、当初は埋め立てによる処分を行っていましたが、平成11年当時、使っていた埋設処分場がいっぱいになると、環境を意識した社会情勢の変化等により、産業廃棄物として適正処理が求められるようになりました。このような中、町では石膏型の廃棄物問題の有効利用に向けた調査研究を進めてきました。その結果、令和5年3月に石膏型を活用した「波佐見のめぐみ」が肥料登録されました。

 

【将来像】

 本事業では、現代や過去の地域資源に新たな価値を付与し、地域内での経済と資源の好循環を目指す「地域内循環農業」を推進します。

 第一に、石膏型由来の「波佐見のめぐみ」使用し、地元で生産された農産物を地元飲食店や食品卸問屋等と連携し、地域内で循環する消費モデルを構築し、農業所得の向上と、地域内循環農業をPRすることによって、町内飲食店等への来客増や食イベント等を通した波佐見町の新たなブランドイメージ形成の取り組みを推進します。また、学校給食へも地域内循環によって作られた地場産農産物の導入を通じて、地域住民、特に未来を担う子どもたちが「食」の大切さや地域の豊かな食文化を学ぶ機会に繋げていきます。

 第二に、農業の担い手である農業法人等の新たな雇用機会を創出し、若い世代を引き込み、雇用で継続的な農業生産ができる体制づくりに取り組みます。

 第三に、新たな加工品(どぶろく)に取り組み農業所得の向上を目指します。構造改革特区制度を活用し、地域の主要農産物である米などを原料とした新規加工品「どぶろく」の製造・販売に取り組み、農家所得の向上に繋げていきます。

 

【課題・解決】

〇「波佐見のめぐみ」肥料の普及

 「波佐見のめぐみ」が令和5年3月に新規に肥料登録が取れ、今後はこの肥料の普及を図っていきたいと考えていますが、登録がとれたばかりで農業者への認知度がなく、この「波佐見のめぐみ」の農業者への普及の課題となっております。

 このようなことから、波佐見の恵みを普及し地域内で循環するモデル構築のため、町内飲食店や食品卸問屋、農業者、行政が一体となり、この「波佐見のめぐみ」の施肥設計や既存肥料との相性などの試験を行い、肥料としての信頼度・認知度を広げ、農家へ普及を図っていきます。

 

〇地域内循環農業のPR

「波佐見のめぐみ」を使った農産物を地元飲食店で提供するといった地域内循環農業のブランド化に取り組みます。農業者と飲食店との連携強化のため、地元農家に「波佐見のめぐみ」の普及と併せ、飲食店側での農産物の使用状況など、相互の情報共有を行っていきたいと考えています。また、これらの取り組みを積極的にSNS等で発信していきます。

 

〇農業担い手の確保

 町内にある農業法人の安定した経営に向けた農産物の生産に取り組みます。また、「雇用」を取り入れた法人経営の研修を行い、持続ある農業経営ができるよう支援していきます。

 

〇どぶろく生産

 令和8年3月に通称とぶろく特区の認定が取れました。今後、本格的などぶろく生産に向けて、農業者の支援を行っていきます。

 

【窯業(廃石膏)→農業(野菜)→飲食等(地産地消)】

この波佐見ならではの取り組みを成功させ、新たな波佐見の魅力発信につなげていきます。

2026年は波佐見町が上波佐見町、下波佐見村が合併して70周年の節目を迎える年でもあり、この式典を利用して今後取り組んでいく地域内循環農業のPRとして、記念式典で波佐見のめぐみ肥料を使った農産物を使って、町内の飲食店等の協力を得て、ランチボックスの提供を行いました。



【事業経費】

〇農産物試験関係経費           2,934千円

〇飲食店地産地消関係経費         2,000千円

〇地域内循環農業PR経費            3,123千円

〇農業法人研修費             1,000千円

〇どぶろく特区関係経費          100千円

〇コーディネーター経費          6,843千円

合計(消費税込)           16,000千円

 

【事業委託先】

inc1合同会社 代表 河野公彦




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