国民健康保険法では、被保険者が医療機関にかかったときの保険給付費など国民健康保険事業の運営に要する費用については原則「保険料」で徴収することとなっていますが、「保険税」として集めることもできるとされ、その選択は市区町村に任されています。
保険料も保険税も基本的には同じですが、関連する根拠法令が異なるためいくつかの違いがあります。その中でも次の3点が大きく違うところです。
1.時効(消滅時効)の長さの違い
関連する法令が異なるため時効に差があります。
・国民健康保険料・・・徴収権の消滅時効 2年(国民健康保険法)
・国民健康保険税・・・徴収権の消滅時効 5年(地方税法)
※差し押さえなどにより時効が中断されることもあるため、2年もしくは5年を経過しても必ず消滅となるわけではありません。
2.差し押さえ時の優先順位の優劣
関係法令に基づき、滞納して差し押さえになった場合は優先順位の高いものから弁済を受けることになります。
・国民健康保険料の優先順位・・・住民税の次
・国民健康保険税の優先順位・・・住民税と同じ
※保険料を採用している保険者において、地方税と同時に保険料が差し押さえとなった場合は地方税優先で充当されます。
3.遡及賦課期間の長さの違い
国民健康保険料(税)は、加入の届出をした日ではなく資格を取得した日から課税されます。この届出が遅れると遡って課税されることになります。このとき、過去の滞納分に対して請求できる上限年数が、保険料と保険税で異なります。
・国民健康保険料の遡及賦課・・・最大2年
・国民健康保険税の遡及賦課・・・最大3年
国民健康保険制度が社会保険方式で運営されるとの位置づけなどから、国は過去に保険料への移行が望ましいとする見解を示しています。
本町におきましては、国民健康保険法の趣旨や国の見解を踏まえ「保険料方式」を採用しております。特に違いが大きい【1.時効の長さ】については、保険料納付における被保険者間の平等性や保険財政の安定運営の観点から、民法147条における「請求・差押等・承認」を積極的に実施し、できる限り時効での消滅(欠損)とならないよう夜間納税相談や財産等の状況確認調査及び差押など、関係課と協力しながら徴収業務を行っています。