給食用強化磁器食器の導入について

更新日:2018年03月23日

波佐見焼給食用食器導入の経過

 本町では、1969年(昭和44年)から共同調理場方式の給食を実施してきました。
 しかし、時代の流れとともに、食事内容の多様化や食事環境という立場から、より質の高い食器へ改善していくことが必要になつてきました。
 幸い町の地場産業の一つとして、「波佐見焼」があります。この「波佐見焼」は400年の伝統があり、全国の日用食器の17%を生産しています。
 町自体もこの波佐見焼と共に歩み、全国屈指の「やきものの町」として栄えてきました。そんな中で以前より町全体に「学校給食にやきもの食器を」という声が高まり、それを受けて県窯業試験場、業者、学校、町当局、給食センターが一体となり、やきもの食器の導入が計画立案されました。
 まず、やきもの食器の試作品作りとして、工業組合と県窯業試験場は、県と町の助成を受け、高強度磁器による食器の開発をてがけました。
 1986年(昭和61年)には、新素材開発をテーマとして、給食用食器の試作を行いました。
 学校給食用食器の条件として、楽しくて明るいもの、長期使用するもので飽きがこないもの、小学校から中学校までの広い層に好まれるもの、温もりがあるものなど、いろいろの条件を加味しながら試作品が出来上がりました。


  1. 実施にあたつては、1987年(昭和62年)9月から翌年3月まで試用期間を設けました。1クラス(約40人程度)で1学期間使用しましした。学校現場の反応は良好で、「食べやすい」、「おいしく感じる」などやきもの食器に対する肯定的な意見が聞かれ、最終的には自分たちだけでなく、全校一諸にやきもの食器で食べたいという意見につながりました。
  2. 以上のような試用とその結果を踏まえて、1988年(昭和63年)9月から町内全学校へ1類(中ボール)の導入を図りました。食器の重量減については研究が続けられていますが、やはり今までの食器より重く、かさばるということで、検討した結果、給食センター側も施設面を中心として改善が必要になりました。
     そこで、1種類を導入するにあたって、施設の増築、職員2名の増員を行い、コンテナの購入、洗浄時の労働の軽減のため食器供給装置や整理装置の設置、昇降装置付きの食器消毒保管庫を購入しました。また、学校のコンテナ室も一部拡張し、リフト用運搬車も数台購入しました。
  3. 1992年(平成4年)の2学期からは、現在の中ボールに加え中皿を全学校導入しました。同時に配送車、コンテナ、昇降付き食器消毒保管庫、食器洗浄機を購入しました。
     種類としては、当初「ワレニッカ」という名称でしたが、改良されて「ハサミスクールウェア」に変更されました。さらに「セーフティーわん」が開発され、平成12年度から導入しています。
  4. 学校給食センターの改築に伴い、既存の強化磁器に加え、「セーフテーわん」を導入し平成12年4月から全食器が、強化磁器食器になりました。
     新しい給食センターでは、職員の労働荷重を少しでも減らすため、食器の自動立体浸漬槽、食器自動供給装置、高圧食器洗浄機、昇降装置付きの食器消毒保管庫等、設備の充実を図っています。また、幸いなことに、県より「学校給食陶磁器食器導入促進事業費補助金」があり強化磁器ばかりでなく機械、設備等も補助金を活用させていただきました。
     学校現場でも、運搬や配膳の工夫をし、給食センターと連携を密にして対応しています、このように地域の産業を活かし、強化磁器食器を取り入れることは、児童生徒や保護者の学校給食に対する関心をより一層高めるのに役立つことと思われます。また、これから将来を担う子供たちが、健康を守り、正しい日本の食文化や、食習慣を身につけていくために、地域、学校、町当局は努力を惜しまず、よりよい方向へ進めていくつもりです。
この記事に関するお問い合わせ先

波佐見町学校給食センター

電話番号:0956-85-2164
ファックス:0956-85-2164
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